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エニアグラムとマンダラ


Established in Oct. 2001

平面から立体へ @

エニアグラム図を立体的に考える

マンダラは概念を象徴化し、さらに図形化し発展させて来ました。それは象徴図としての方が、より深いイメージとして膨らむとも言えます。
エニアグラム図を象徴図とするならば、マンダラと同じように、その対象物(思想)があるはずです。その思想へと迫る為には象徴図として簡略化されてきた流れを逆行する必要があります。エニアグラム図の平面的思考から離れ、立体(空間)的の概念のイメージを持つことにとても重要な意味があるのです。
思想(心)や、それらが抱擁される万物の営み、これらの世界観(宇宙観)は決して平面的には語れません。エニアグラム図は思想、または概念の象徴を平面に表したものであり、本来は立体的なものと考えます。エニアグラム図は、この「思想や概念など」の象徴図であるという前提からエニアグラムを「無限の球体(円)」と考えます。平面的なエニアグラム図は仮の姿であり、本質(Image)を見つけ出そうとすることで、エニアグラム図の本質へ少しでも近づければと思います。
ここではマンダラが立体から平面に発展した逆、エニアグラム図の平面から立体への逆行のプロセスを紹介します。これはあくまでも「仮定」であり「想像」です。ある意味では遊び≠フ世界とも言えるかもしれません。

○○○○○○○○イメージ



平面エニアグラムの本質の世界、これをイメージ(Image)とします。
私達が考えるのはこのImageの世界です。


立体エニアグラム



私たちが見ている平面のエニアグラムはImageの世界の半分を見ていることになります。
下の写真は球体エニアグラム図の半球です。


地球を考えて下さい。北半球と南半球があり、二つの半球で地球は出来てます。
同じように二つのエニアグラムの半球で球体を作ります。
右側の図は球体エニアグラムをメルカトル図法で表現しています。数字はエニアグラム図の数字です。(メルカトル図法とは世界地図などでよく使われている図法です)


エニアグラム図の円に注目してみましょう。エニアグラム性格タイプ分類においては円内部の直線が「統合の方向」「分裂の方向」と重要な意味をもちますが、周囲の円はさほど重要ではありません。
しかし、エニアグラム図が本来は球体(立体)の世界を持っている可能性がこの円から推測できるからです。さらに二つの世界があることも想像できます。
陰陽図などで表現されている円は一つの世界(二つの世界)を意味するからです。



【実験的考察】
・エニアグラムには「三の法則」「七の法則」という定義があります。

「三の法則」
すべての存在物は、受動・能動・中和の三つの力が一点に同時に集まった結果として生じる。
「七の法則」
いかなる運動もいったん開始されたなら、一定に時点において最初に向けられた方向から屈折し、屈折したまま一定距離を進行する。そしてまた屈折し、一定距離を進行する。さらにまた屈折と進行を繰り返す。最初の推進力が十分な力を持っていれば、最後の屈折によって出発点に戻る。こうした運動の描く線は六角形である。
(前田樹子著『エニアグラム進化論』より)

以上の法則、特に七の法則はエニアグラムを平面でとらえ、循環数(七分の一)を苦労して説明しています。
しかし、球体エニアグラムでの「七」は非常に調和の取れた動きをします。球体エニアグラムのメルカトル図法では、屈折をしないばかりか無限大の球体においては直線であり、なおかつ出発点に戻ります(図A)。
球体エニアグラムでの「七の法則」はこうなります。「いかなる運動もいったん開始されたら出発点に戻る」


○○○○○○○○イメージ





次に正積図法を使って球体エニアグラムを展開してみます。


○○○○○○○○イメージ




球体エニアグラムを正積図法で展開したものが右の図です。
○○○○○○○○イメージ



さらに、ちょっと手を加えてみます。各々の円が中心部を包み込むように拡大します。中心のImageを包み込むようにしました。中心の空間(Image)に意味を持たせたのが、右の図になります。








中心部を拡大したのが下の図です。


何故展開図にこだわるかというと、古代の思想家たちはまちがいなく思想(Image)を象徴図に託して未来に託しているはずだと思うからです。今ここのページでは地図を作るための、メルカトル図法、正積図法を使って球体からの展開を試しましたが、マンダラはもっと深い思想から導き出された方法で展開しています。

エニアグラム図(平面)に古代の思想があるとすれば、平面では断片を切り取ったものにしか過ぎず、断片だけを手に持ち探索してもエニアグラムの本質はなかなか姿を現さないでしょう。エニアグラム図で描かれている周囲の円は何を意味するものでしょうか。ただの円であるはずがありません。
球体エニアグラムをわかりやすいようにと作った平面の展開図ですがこの図と同じ手法で作られているのではないかという図がありました。ブータン国の「天球図」です。

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