本文へスキップ

エニアグラムとマンダラ


Established in Oct. 2001

クンサンコルロ

18×18の升目が白、青、赤、黄、緑とその中間色の幾何学的な模様が施されており、各升目には梵語が書かれ、縦、横、斜めから読んでも同じ意味になる。
このクンサンコルロもカーラチャクラの色を基調としていることは言うまでもない。

四角の升目で表現されているクンサンコルロは「円」を意味するマンダラとは違うように見えるが、クンサンコルロも「円」なのです。
○○○○○○○○イメージ



文字だけのクンサンコルロもあります。(左写真)

この升目は17×17です。










18×18の升目のクンサンコルロは9×9の升目が四つ集まったものです(下図)。
(7×7の升目や17×17の升目のクンサンコルロもありますが基本は同じだと思います)

クンサンコルロは四つの円の集合体と言えます。当然のことですがマンダラなのです。
この四つの円、つまり四つのマンダラが集まったものに「ヴァジュラーヴアリーの四種の曼荼羅」と言うのがあります。クンサンコルロと、どの程度関係があるのかはわかりませんが、かなり密接な関係があるはずです。

            【参考】ヴァジュラーヴアリー四曼荼羅とは(考古用語辞典) インド密教儀礼の集大成


円を四角で表現することはチベットのビヤントンガ遺跡でも見ることが出来ます。
ビヤントンガ石窟でのマンダラは、無限の宇宙への展開に逆行し、石窟という地中からマンダラ空間を押し広げようとする、まさしく内なる宇宙への探求ではないでしょうか。
これらを作り出した賢者達の叡智は計り知れないものがあります。

         ビヤントンガ遺跡(石窟)の天井部。右の石窟は四角で表現されている。

クンサンコルロ、ピヤントンガ石窟の内部から外に向かうマンダラ、特に直線(四角)で表現されてるマンダラと円のマンダラの対比は平面から立体へ躍り出ています。エニアグラムにおいても平面的な思考に囚われてばかりいると思わぬ罠にはまる可能性があります。グルジエフの「オクターブの法則」等がわかり難くなっているのは平面的な囚われから抜け出せないからではないのでしょうか。「インド密教儀式の集大成」に「マンダラは平面化された建築物」とあるように、平面的な視点を変えることが重要なのです。

・ピヤントンガ石窟群
中国領チベットのラサから西へ車で6日。標高4200メートル。1992年、チベット調査隊が発見。石窟の数は約1150。そのうち、約20の石窟に壁画が描かれている。



・ブータンの毛織物にはクンサンコルロ、カーラチャクラの色彩が見事に生かされています。

inserted by FC2 system