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エニアグラムとマンダラ


Established in Oct. 2001

立体マンダラ

インドでは6世紀頃から、マンダラの元の形態が現れたと聞きます。5世紀から10世紀に作られた、エローラ石窟寺院(世界遺産)では天井に彫られた蓮華があり、マンダラの原型かと思われます。エローラよりも古いものにアジャンター石窟群(世界遺産)があります(前期ー紀元前1世紀〜期限後2世紀、後期ー5世紀後半〜6世紀)。
その発展型と思われるものが、中国領チベットのラサから西へ車で6日ほどのビヤントンガ遺跡にあります。ビヤントンガ石窟の開窟時期は11世紀から14世紀と諸説ありまだ十分に解明出来ていません。ビアントンガの石窟の天井、壁面はタンカ(マンダラ)に非常に近いものになっています。
石窟寺院の内部は明らかにマンダラ様式であり、石窟を見る限り立体から平面へ抽象化されていったようです。ブータンの須弥山世界を描いた「宇宙総覧図」は5世紀とされており、平面化されたのはかなり早い時期ではないでしょうか。



○○○○○○○○イメージ


←現在、ブータンのこの立体マンダラは、一般大衆に仏教の世界観をわかりやすく教えるのに使われています。
マンダラの初期はこのような立体マンダラで、その後平面にマンダラ思想を表現していったのでしょうか?
日本の東寺の羯磨曼荼羅(かつままんだら)は日本で初めて(承和6年、839年)マンダラを立体化したものと言われ、平面から立体への歴史もあります。
石窟寺院から、象徴的(平面的)に完成度の高いマンダラとなり、そこからまた立体的なマンダラが生まれてくる。マンダラ思想をいかにして表現しようかと試みた叡智がそこにあります。




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