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エニアグラムとマンダラ


Established in Oct. 2001

星の誕生と死、そして宇宙

宇宙の誕生、そして死 宇宙とマンダラ
エニアグラムの図をこうであると決めつけず、可能性のなかにおいてみることが重要だ。
宇宙が私たちに話しかけてくる。


星の誕生と死

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・星の誕生
星が誕生しているのを見ることが出来る場所の一つにワシ星雲があります。
ワシ星雲のガスの中では無数の星が誕生している様子が観察されています。
そして、ガスの中から誕生した星は進化を始めます。





生まれた星はどのような進化をするのでしょうか。
まず、核融合により4つの水素原子から 1つのヘリウム原子を作り出します。 なくなった質量はエネルギーに変換され星の明るさの源となります。しかし、何百万年、何十億年にわたって中心核内にヘリウムが蓄積され、その量がある限界以上になると、今度はヘリウムの核融合反応が起こります。今度のは3つのヘリウム原子が1つの炭素原子に変わるという反応です。この2回目の核融合反応は中心核が以前よりずっと高温に達して初めて起こります。この高温の影響で星の外層は大きく膨らみます。中心核がより高温であっても、膨らんだ外層はより低温になっているので星の色は赤くなります。時間が経つと星は、赤色巨星へと変化します。

赤色巨星への進化が起こる時期は星ごとに違います。重くて高温の星はわずか一千万年で進化します。 太陽のような軽い星だと百億年かかります。このことから星の年齢を推定し、星団の年齢まで推定することが可能なのです。

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地球人とはなんというやつらなんだろう。
ひどく猥雑で、やりきれないほど粗暴であり、考えられないほど短い生命と脆弱な感覚器官と、粗末な神経構造にたよってしかも自分たちほど優美な存在はないと思い込んでいる。
(SF作家、三瀬龍)

・星の死
進化した星は星の死(爆発)という手段で新しい元素を宇宙空間に作り出します。138億年といわれる宇宙の歴史は星の誕生と死の繰り返しなのでしょうか。
最初、水素とヘリウムしかなかった星ですが、星の温度が上昇するにつれて、次々と新しい元素を作り出していきます。
 7億度でネオン、マグネシウム、
 30億度でシリコン、硫黄、アルゴン、カルシウム、
 50億度で鉄、
さらに、星の爆発で*その他の元素が出来、秒速数千キロメートルでガスや塵となって宇宙空間に広がります。
 *重い元素の金などは、中性子星合体(キロノヴァ)によって出来ると言われています。

星の死によって世界を形作る全ての元素が出来上がります。さらに爆発で宇宙空間に広がったガスや塵からまた新たな星が誕生していきます。

最後には星の中心核内にあるすべてのヘリウムが使い切られます。次に何が起こるのかはその星の質量によって変わります。最も重い星、太陽質量の6〜8倍以上の質量を持つ星は、十分な圧力が核内にあるため、核融合で炭素原子を燃やし始めます。炭素がなくなると超新星として爆発し中性子星やブラックホールが後に残ります。軽い星は燃えつきながら外層を噴き出して美しい惑星状星雲を作ります。中心核は高温の白色矮星として残ります。


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世界を形作るあらゆる元素が星で生まれたと言うことは驚くべきことです。
元素は星から宇宙へと広がったのです。星で誕生した元素一つ一つが地球そして私たち生命となるまでに実に遥かな道程をたどってきたのです。このことを考えるといつも感動します。
(ラトガーズ大学、ジョン・ヒューズ助教授)

銀河の世界はその形だけではなく、その大きさも私たち人間の想像力をはるかに超えています。
そのスケールを実感するために、直径140万キロもある太陽(地球の直径は12.7万Km)を10円硬貨の大きさと仮定してみましょう。太陽から地球までの実際の距離はおよそ1億5千万キロありますが、この距離がおよそ2メートルになります。そして太陽系の大きさはおよそ80メートルに、またアルファケンタウリまでの距離は東京から神戸位の距離にあたります。私たちの地球がある銀河系の直径はその距離のおよそ23,000倍にもなるのです。
こんどは私たちの銀河をボールにして東京において見ます。私たちの銀河から一番近いアンドロメダ銀河までの実際の距離は230万光年。アンドロメダは名古屋位になります。
気の遠くなるような距離に思えますが広大な宇宙のスケールから見れば、すぐ隣どうしの銀河ということになります。

宇宙の誕生、そして死

宇宙はビッグバンによって誕生したと言われています。
ビッグバンによって誕生した宇宙の方程式をアインシュタインが発表しました(アインシュタイン方程式)。しかしこの方程式では宇宙はつぶれてしまうという結果が出たのです。当時宇宙は不変のものというのが常識だったため、アインシュタインは苦肉の策として宇宙定数というものを取り入れました。「宇宙+宇宙定数=宇宙の物質、エネルギー」
ところが十年後、エドウィン・ハッブル(銀河の赤方偏移の発見者)が宇宙の膨張を突き止めたのです。アインシュタインはあわてて、宇宙定数を取り下げた。これをアインシュタイン自身、人生で最大の失敗だったと言っている。

宇宙の年齢は138億歳。
ビッグバンによって誕生した宇宙の光のなごりを探査機ブランクが観測し、宇宙の年齢を正確に割り出した。また宇宙にある物質とエネルギーの比率が以前よりも正確にわかった。

これまでの超新星の観測結果に、遠方の超新星を加え、ハッブル宇宙望遠鏡、欧州連合のVLT望遠鏡、カリフォルニア大学のケック望遠鏡、そして日本のすばる望遠鏡の観測を加え、宇宙背景放射 (CMB)、バリオン音響振動 (BAO, en:Baryon acoustic oscillations)の観測を合わせると、宇宙は減速膨張から加速膨張へ 66.2億年前に移行している。この時期からダークエネルギーがダークマターを上回ったと言えます。
何故宇宙が加速度的に膨張してるかという答えがダークエネルギーの発見です。これは科学史上もっとも重要な発見の一つであり、ダークエネルギーが銀河を引き離しているというのは研究者にとって衝撃的だった。

その後の研究により宇宙が終わる可能性が明らかになった。
一つ目は宇宙が一点に収縮しつぶれてしまうビッグ・クランチ Big Crunch。
二つ目は宇宙が膨張した末に凍りつくビッグ・フリーズ Big Freeze。
三つ目は宇宙が破裂するビッグ・リップ Big Rip。
それを決めるのがダークマターとダークエネルギー比率です。
一つ目のビッグ・クランチは宇宙の加速度的膨張が観測されてその可能性は否定されている。
現在、ビッグ・フリーズとビッグ・リップが宇宙の結末として支持されている。

宇宙の結末はダークマターとダークエネルギーの比率で決まる。研究者は138億年前の光を観察し、宇宙誕生直後の比率を計算した。
その発表が2013年3月21日にヨーロッパ宇宙機関本部でなされた。その分析結果は誕生直後の宇宙では、ダークマター64%、通常物質など36%でダークエネルギーはほとんど存在していない。ところがビッグバンから138億年経った現在、ダークマター27%、通常物質など5%、ダークエネルギー68%と宇宙の加速度的膨張を意味している。

宇宙とマンダラ

気の遠くなるような、人間の思考意識をはるかに超えた宇宙。生命と言う存在、また存在そのものすら無意味と思われる宇宙。その限りなく大きく、限りなく深い宇宙を考える時、心に静寂が訪れるのではないでしょうか。

仏教でのビッグバーンは「突然虚空から一陣の風が吹き渡る」と表現しています。須弥山世界観やカーラチャクラ、マンダラは宇宙をとらえ、内なる心にそれらを取り入れようとしています。
マンダラは単なるモザイク画ではなく、「万物の営み」を正確に表現しようとしたものなのです。

チベット密教では瞑想から内なる宇宙に触れようとしています。
寺院(ゴンパ)の中での瞑想は一日に数回決まった時間におこなわれます。薄暗い寺院の中のマンダラと向かい合いおこなわれる瞑想は、「空」の領域へせまろうとする一つの実践である。何日もおこなわれる瞑想で、ある意識に到達すると、意識は光となってわきあがってくる。最初は煙となって、その煙は光の煙となり、それは自分自身の体内から立ち昇る光の煙となる。目の前は紫色から、やがて黄金色になって渦を巻く。この光こそ「空」への導きであり、存在を超越した世界を垣間見るのである。
初心者が最初に見る色は紫と言われ、修行中に現れる現象は「霧、煙、日、風、蛍、電光、瑠璃、月」などである。


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